リビング和歌山5月号

 自宅や外出先で受けられる
 「 オンライン診療 」を上手に活用

自宅や外出先で受けられる
「 オンライン診療 」を上手に活用

 病院内での新型コロナウイルスの感染防止を目的に、需要が高まっているインターネットのビデオ通話を利用した「 オンライン診療 」。カメラ付きのパソコンやスマートフォン、タブレット端末に専用アプリを入れるだけで、自宅や外出先で医師の診療を受け、会計を済ませ、薬が配送されるシステムです。当院でもオンライン診療を今月中旬から導入し、ホームページ上でも紹介。問い合わせをいただいています。

 これまでのオンライン診療は、通院と組み合わせることを前提に、投薬治療など定期的に通院が必要な人に限られていました。今回、政府が出した特例措置によって、受診歴がない初診の人も対象となり条件が緩和。外出が難しい人や、仕事や育児などで忙しい人でもしんりょうが受けやすくなりました。
 診療は基本、対象の疾患や患者の年齢は問われませんが、状態によって検査や触診など、対面で診療が必要となる場合があります。医師が「 対面の診療が必要 」と判断したときは、地域の医療機関を受診するようにしましょう。
 オンライン診療に適しているのは、症状が安定している高血圧や糖尿病、脂質異常、慢性閉塞性肺疾患( COPD )などの慢性疾患で、状態が安定している人です。定期的な通院の負担が軽減され、途中で諦めることなく治療が続けられます。
 診療を受ける際、受診したい医療機関がオンライン診療に対応しているかどうか確認が必要です。費用も診療費に加えてシステム使用料といったサービス料が加算されることが多いので、事前に医療機関のホームページを確認するか、電話で問い合わせてください。
 また、複数の医療機関に通院し、数種類の薬を服用していても、全ての医療機関がオンライン診療を導入しているとは限りません。
疾患によってはオンライン診療時、必要な薬の処方を受けられることもありますので、医師に相談することをおすすめします。
( 辻本直貴 )

このページを閉じる