リビング和歌山2月号

死亡率が高いCOPD
禁煙とともに肺機能をチェック!

死亡率が高いCOPD
禁煙とともに肺機能をチェック!

 

 喫煙習慣のある人は、肺機能をチェックしてください。喫煙が原因の疾患で心配される一つが「慢性閉塞(へいそく)性肺疾患(CDPD)」。 気管支や肺に障害が起き、呼吸がしづらくなる肺の病気で、WHOによると世界における死因の第5位で(2002年)、2030年には第3位になると予測。 日本では男性が第8位と高く、和歌山県でも第9位となっています(図参照)。しかし、喫煙に関連する病気としては肺がんがよく知られている一方、 COPDは認知度が低いのが現状。COPDであるのに病院を受診していない人が多く、自分では気づかないうちに症状が進行して肺機能が低下し、肺気腫に なったり、肺がんに結びつくこともありますし、常に酸素吸入が必要な慢性呼吸不全になってしまう場合もあります。


息切れ、年齢のせいだと思っていませんか

 CDPDの症状は ”息苦しさ”。「ちょっとした動作や運動で、すぐ息苦しくなる」ことはありませんか。 ”年齢のせい”などと思ってそのままにすると、肺は悪くなる一方。残念ながら今の医学ではCOPDで衰えた肺機能を戻すことはできません。 今、できることは、早期に発見して、肺機能の低下をできるだけ遅らせること。そのため、喫煙者はまず禁煙が一番に望まれます。
 当院の禁煙外来では、まず肺機能検査をすすめています。肺活量から、1秒間に吐き出させる息の量の割合を見ることで、 COPDの進行度が分かります。もちろん、喫煙の有無に関わらず、気になる症状がある人は、できるだけ早く呼吸器内科を受診してください。

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