リビング和歌山12月号

脂質の異常値に気を付けて
年末年始の休み明けにチェックを

脂質の異常値に気を付けて
年末年始の休み明けにチェックを

 海外の大学の論文に、興味深いものがあります。クリスマスのホリデーシーズンが終わると、LDL(悪玉コレステロース)が上昇するというデータが掲載されていました。 日本におきかえると、年末年始のお休みに当たりますので、過ごし方に注意してください。

 お正月に食べるおせちは、昔ながらのものであればヘルシーなのですが、近年は洋風が好まれる傾向もあるようですし、〝お正月だから"と普段は食べない豪華な料理を食べる機会が多いのではないでしょうか。 また、お休みなので〝食べては寝て"を繰り返したり、生活リズムが乱れることも多々あります。

 「お正月太り」ともよくいわれますが、休みが明けると、ぜひ血液検査で脂質をチェックしてみてください。


動脈硬化、脳梗塞や心筋梗塞の原因に


 血液中の脂質をチェックするときは、「中性脂肪」「LDLコレステロール」と、「HDLコレステロール」の3つの数値に注目を。 中性脂肪とLDLコレステロールは、基準値を超えると〝脂質異常症"と診断されます。 自覚症状はないため、知らないうちに動脈硬化が進行し、脳梗塞や心筋梗塞などの原因になるので要注意です。HDLコレステロールは、いわゆる〝善玉コレステロール"といわれるもので、 目標値より低くないかチェックしてください。

 脂質異常症は、糖尿病や高血圧と同じく、生活習慣病の一つ。生活習慣を見直すことが大切ですが、こうして年末年始の休暇中などに脂質の数値が悪くなる人は、脂質異常症になりやすい傾向が あるかもしれません。引き続き、定期的に検査をして様子を見ましょう。生活習慣を変えるのが難しく、改善されないときは、薬を用いた治療法もあるので、かかりつけ医に相談を。

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