リビング和歌山2月号

花粉症のつらい症状
市販薬や民間療法に頼ってませんか

花粉症のつらい症状
市販薬や民間療法に頼ってませんか

花粉症のシーズン。くしゃみや鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどの症状に困っていませんか。
 花粉症の対処にはさまざまあり、薬局などで手に入る市販薬を使ったり、また、市販の漢方薬やある特定の食品を食べたり、灸(きゅう)などの民間療法(代替医療)もあります。 しかし、厚生労働省がホームページで「花粉症の民間医療について」として指摘しているように、こうした民間療法のほとんどは科学的評価が行われていません。 効果を感じる人もいれば、感じない人もいますし、また花粉症そものもが治るとは考えにくいです。 花粉症は、花粉に対する体の免疫反応なので、例えば、何かの民間療法で自身の免疫作用が落ち着けば少し症状が和らぐかもしれませんが、それが根本的な解決になっているかどうかは非常に疑問です。

 例年この時期に花粉症に悩まされる人は、やはり、一度原点に戻って、病院治療を始めることをおすすめします。 花粉に対するアレルギーの作用を抑えること、その近道は、病院で扱う医薬品を症状に合わせて服用することだと思います。 病院で処方する医薬品は、治験を経て、その症状に対する効果が認められたものです。 効果が高い分、花粉症なら、例えば眠気が出るとか、口の中が乾きやすいなどの副作用も心配されますが、近年はこうした反応が少ない薬もあります。 医師に相談し、自身に合う治療法や薬を用いることで症状を緩和し、シーズンを乗り切りましょう。
 また、市販薬については、医師が処方する医薬品に近いものですが、効果はマイルド。副作用もその分少ないものが多いでしょう。 一般的な症状であれば、アレグラやアレジオン、クラリチンなどの成分が入っているものを選びましょう。


内服でコントロールできない人は点鼻薬


 内服薬に加えて、目薬を使っていることが多いのですが、そんな人には点鼻薬をすすめています。 ただ、市販の点鼻薬を使う場合は注意が必要です。 市販の点鼻薬には、症状に対する効果を高めるために血管収縮剤が含まれていることが多く、長く使い続けると、鼻炎が慢性化する「肥厚性(ひこうせい)鼻炎」を引き起こす原因となります。 血管収縮剤が含まれている場合は短期の使用に留め、または含まれていないものを選ぶこともできますが、専門的で難しい場合は病院で相談しましょう。

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