リビング和歌山6月号

夏なのに花粉症!?
その原因はイネ科の植物

夏なのに花粉症!?
その原因はイネ科の植物


 日本の国民病といわれる”花粉症”。スギやヒノキなど春に症状が出る人が大半ですが、次に多いのが「夏の花粉症」です。 原因となるのは、イネやカモガヤ、オオアワガエリ(チモシー)などのイネ科の植物です。


 スギやヒノキの花粉は、山から大量の花粉が風に乗って舞い降りてくるので、広い範囲で影響が出ますが、このイネ科の植物については、その植物が生えている近くで症状が出ます。 私たちの生活に身近なイネなら、田植えの5~6月と、稲刈りの8~9月に多くなります。

「スギやヒノキの花粉症が治まったのに、近所の田んぼで田植えが始まると、また鼻水やくしゃみがひどくなってきた」という人は、夏の花粉症の可能性があります。

 カモガヤやオオアワガエリなどは雑草で、どこにでも生えています。例えば、家の庭や公園に、また通学路に生えているかもしれません。 河川敷にも多く、子どもが野球やサッカーなどの練習に行くと症状が出る場合も。また、チモシーはウサギなどの小動物のエサに使われます。 ウサギを飼い始めてアレルギー症状が出ると、ウサギが原因だと思いがち。でも、実はイネ科のエサに反応しているのかもしれません。


アレルギー検査で調べてみましょう


 これから夏・秋にかけて鼻水やくしゃみ、咳(せき)などの症状が気になる人は、アレルギー検査をすることをおすすめします。ぜんそくの症状にも似ています。 ぜんそくの薬を続けても咳が治まらないときは、アレルギーがないかどうかを調べてみましょう。アレルギーを起こす物を避ける生活を心がけるだけで、日々過ごしやすくなるかもしれません。

 イネ科とウリ科は交差反応があります。スイカやメロンなどを食べると喉がイガイガするような人は、イネ科にもアレルギー反応を起こす可能性があります。 検査をして、アレルゲンを調べておきましょう。


このページを閉じる