リビング和歌山8月号

なぜタバコをやめられない?
まず理由を知ってから挑戦しよう

なぜタバコをやめられない
まず理由を知ってから挑戦しよう


 喫煙が健康に悪いことを分かっているのにやめられない...。何度も禁煙に挑戦するが、またタバコを吸ってしまう...。 タバコがやめられない人に、よくあるパターンです。禁煙に挑戦するときには、まず、喫煙をやめられない理由を知ることから始めましょう。


やめられない理由には、身体的な依存(ニコチン依存)と、心理的な習慣依存、この2つの依存があって、この両方を断ち切らなければ、禁煙には成功しません。


身体的依存と心理的習慣依存を断つ


タバコを吸ってニコチンが体に入ると、脳にあるニコチン受容体と結合し、ドーパミンを放出します。このドーパミンは、よく知られているように、気持ち良さを感じさせる物質です。 しかし、このドーパミンは放出され続けるわけではないので、なくなったときにはストレスを感じ、またタバコが吸いたくなるという悪循環が、ニコチン依存症です。 この身体的な依存を断ち切るには飲み薬が有効的で、ニコチンとニコチン受容体が結びつくのをブロック。ドーパミンは放出されないので、タバコを吸っても満足感が得られなくなります。

一方で、心理的な習慣依存は、断ち切るのが難しいものです。例えば、朝起きてタバコを吸う、通勤時の車で吸いたくなる...こうした習慣化が、 禁煙の高い壁になるケースが多いですね。どんなときにタバコを吸いたくなるか、自分自身のサイクルを思い起こし、例えば、家の中の灰皿をなくす、車の灰皿をはずす、喫煙できる飲食店には行かない...など、 タバコを吸えない環境にすることをおすすめします。

そうはいっても、なかなか自分の力だけでは禁煙を成し遂げられない、そんなときは、禁煙外来を訪ねてみてください。 医師のサポートで禁煙できた人はたくさんいます。ただ、医師のサポートがあっても、依存から離脱するには1~2週間はつらいもの。この1~2週間を乗り越えられれば、禁煙へのゴールはぐっと近くなります。 次は3ヵ月と目標を伸ばし、1年、2年と継続し、健康的な生活を手に入れましょう。


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