リビング和歌山 2024年4月号

「帯状疱ほうしん疹ワクチン」の接種費用
和歌山市で一部助成開始



「帯状疱ほうしん疹ワクチン」の接種費用
和歌山市で一部助成開始


 4月1日から、和歌山市に住民登録がある満65歳と満70歳の人を対象に「帯状疱疹ワクチン」の接種費用が、1回に限り4000円助成されます。


 帯状疱疹とは、子どもの時に感染した水ぼうそうが原因で起こる皮膚の病気です。 水ぼうそうのウイルスは、症状が治まっても体内(神経節)に潜伏し続け、疲労やストレスで免疫力が低下すると活性化して、帯状疱疹を発症させます。 特に大人は、約90%の人に水ぼうそうの感染経験があり、多くの人が帯状疱疹を発症するリスクを持っています。 20代でかかる人もいますが、50歳を越えると加齢とともに発症率が上がり、約3分の1の人が80歳までに帯状疱疹にかかる可能性があるとされています。


年齢が高くなるほど、後遺症に注意!


 主な症状として、神経に沿って、胸や腕、背中などに水ぶくれを伴う赤い発疹が帯状に広がります。 ウイルスによって神経が損傷されるため、適切に治療しないと、皮膚の症状が治った後も、ピリピリした痛みが数週間、または数カ月続くことがあります。 発疹が喉の中にできると飲み込みが悪くなったり、目の周りにできると視力が低下したり、重症度や発症する場所によって、さまざまな後遺症を伴います。 年齢が高くなるほど後遺症が残りやすいため、ワクチン接種による予防が推奨されています。

 「帯状疱疹ワクチン」には、生ワクチンと不活化ワクチンの2種類があります。2020年に、従来の生ワクチンよりも高い発症予防効果を持つ不活化ワクチンが承認。 70歳以上の場合、90%以上の発症予防効果があり、後遺症の発症を85 %抑制するとされています。さらに2回接種すると、10年以上効果が続くことも報告されています。 筋肉内へ接種し、主な副作用は、注射部位の痛みやはれ、熱などです。値段が高くてためらっていた人や、加齢による免疫低下が気になる人は、この機会にワクチン接種を検討しましょう。 かかりつけ医に相談を。

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